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【公開講座】「長崎の伝統野菜を作ろう~種から考える栽培技術~」第1回の講座を開催しました!

こんにちは!
長崎大学生涯教育センターのスタッフです。

長崎大学教育学部 准教授 鎌田英一郎 先生

9/24(水)に長崎大学公開講座「長崎の伝統野菜を作ろう~種から考える栽培技術~」の第1回を開催しました!
昨年度から参加をされている方、その方からの紹介、長崎のことをよく知りたい、など
受講者の皆さんそれぞれの自己紹介から講座が始まりました。

写真は、絵本14ひきのねずみシリーズ(絵本作家:いわむら かずお)の
「14ひきのかぼちゃ」より
作中にある、ねずみのおじいさんが『かぼちゃのたね』のことを
『いのちのつぶ』と言っています。
なぜ、『いのちのつぶ』と言ったのでしょうか?
と、鎌田先生より問いがありました。

ひとつぶのたねには、今までたくさん実ったかぼちゃの命がつまっている。
伝統野菜のように、各地域で守り、大切にしなければならないもの。
まさに、「長崎の伝統野菜を作ろう~種から考える栽培技術~」の講座にふさわしい
物語だと鎌田先生は、おっしゃっていました。

この講座では、毎回クイズ~これは何の種でしょう~と、
受講者の皆さんで写真の種は何の種なのか考えています。
形や大きさ、色と様々ですが、属性が同じ植物になると種も似ているので
頭を抱え、相談し、どれが何の種かを答えていきます。
鎌田先生も、似ていると分かりづらいですよねと、にこやかにされていました。

休憩をはさみ、大学構内にある農場へ移動をしました。
大まかな畝は、鎌田先生が事前に用意をされていたので、
受講者の皆さんで最後の仕上げを行いました。
家庭菜園で慣れていらっしゃるのでみなさん、鍬さばきはお手の物です♪
つづいて、種の播き方について道具を使い、幅や間隔について
実際にお手本を見せながら鎌田先生が説明をされました。

写真に写るこの束は、それぞれ何の種でしょうか?


正解は、
「長崎の伝統野菜を作ろう~種から考える栽培技術~」の講座で作られてきた
左側が「諫早四月大根」、右側が「長崎紅(あか)大根」です。
「長崎紅(あか)大根」と呼ばれていますが、かぶの仲間であるのに驚きです!
今までの受講者の皆さんの思いがたくさんつまった「いのちのつぶ」です。

今年度も、ひとつひとつ受講者の皆さんの手によって播かれていきます。
日差しはまだまだ暑いですが、時折涼しい風が吹き
秋を感じることができました。

優しく水を撒き、ダンポールという支柱を立て、ネットをかけます。
これは、アブラナ科の野菜の特徴で、大根、白菜、かぶと
それぞれ交配ができてしまいます。
遺伝子が混ざってしまうのを防ぐために行う作業になります。
大学の農場では、このような対策をしていますが、
農家では、山間など他の品種が完全に混ざらないよう隔離して栽培を行い、
伝統野菜を守っています。
手間やコストがかかる野菜ですので、栽培を続けていく農家が減っている。
継続することの難しさを思い知ります。

この講座を通して、長崎の伝統野菜をもっと多くの方に
知っていただければと思います(^^)

次回、10/22(水)に「長崎の伝統野菜について」
種採り農家さんのお話を伺います(^^♪
第2回をお楽しみに♪