令和7年5月24日(土)長崎大学文教キャンパス長崎創楽堂で、パスポートコンサートVOL.6「ヴァイオリン&ピアノのスプリングコンサート」を開催しました。今年度最初のコンサートは、あいにくの雨が降る肌寒い中でしたが、たくさんの会員とその家族のみなさんにご参加いただきました。生演奏を間近で聴く機会はめったにありません。ヴァイオリンの長崎大学教育学部教授 加納暁子先生とピアノの名誉教授 堀内伊吹先生によるコンサートに、子どもも大人も開演前からソワソワ・ワクワクでした。
初めに堀内先生から会場となった長崎創楽堂の音響の話があり、実際に壁の角度を変えてみるなどし、参加者のみなさんはコンサートに特化した音楽専用ホールの構造に興味津々でした。

そしていよいよ堀内先生の演奏による、ピアノパート「耳をすませて、音をみつける40分」の始まりです。先生からの「みなさんは、今日、朝起きてから、この会場に出かけてくるまで、何の音を聞きましたか?それは、どんな音でしたか?」との〈最初の質問〉に、様々な「聞こえた音」が飛び交う中、〈自然の音を、音楽で表した曲〉が紹介されました。
♪ショパン:前奏曲「雨だれ」
♪グリーグ:夜警の歌
♪草川信:夕焼小焼
日本と外国とでは自然の音の感じ方やとらえ方、表現の仕方に微妙な違いがあることがわかったような気がしました。
続いて〈スタジオジブリ、音や情景をこんな風に描いています〉と題して、
♪The Wind Forest(となりのトトロより)
♪Fantasia for NAUXICAA(風の谷のナウシカより)
♪Confessions in the Moonlight(天空の城ラピュタより)
の演奏が披露されました。なじみのある曲ばかりであったこともあり、子どもたちはピアノに合わせて歌を口ずさんだり体を揺らしたりと楽しそうに聴いていました。曲間には先生から好きなジブリ映画は何ですかとの質問もあり、会場からは数々の作品名が上がっていました。ちなみに先生の好きな作品は、「紅の豚」だそうです。先生から「みなさんは、今日、この創楽堂で音を見つけましたか?それはどんな音でしたか?そんなことも考えながら休憩に入りましょう。」の投げかけで前半のプログラムが終了しました。

15分間の休憩を挟んで、後半は、加納先生によるヴァイオリンパート「音楽からイメージしよう」のプログラムが始まりました。初めは〈季節を感じる〉と題して、
♪春の歌(メンデルスゾーン)
♪協奏曲集「四季」より「夏」第3楽章(ヴィヴァルディ)
が演奏されました。これらも有名な曲ではありますが、こうして生演奏で聴き比べることができると、それぞれの季節が見事に表現された曲であることがより鮮明にわかり、子どもたちにもその違いが感じ取れた様子でした。

続いては〈自然の風景を感じる〉と題しての演奏です。
♪Over the Rainbow(オズの魔法使いより)
♪あの日の川(千と千尋の神隠しより)
♪うみ(井上武士作曲、石川芳編曲)
♪美しい夕暮れ(ドビュッシー)

堀内先生のわかりやすく軽妙で笑いも交えた解説と、ピアノの伴奏に乗せたヴァイオリンの素晴らしい音色に魅了され続けあっという間に時間が過ぎました。アンコールに映画『白雪姫』から「いつか王子様が」の演奏でコンサートの終了となりました。

本日参加いただいたみなさんは、非日常を存分に味わい、心豊かな気持ちの中で名残惜しそうに会場を後にしていました。気が付くと雨もあがっていました。
長崎大学パスポートは、長崎大学を知ってもらうために様々なイベントを企画しています。今後も魅力的なイベントを用意していますので多くの会員のみなさま、イベントに参加してください。
次回は2025年12月13日(土)にクリスマスコンサートを予定しています。おたのしみに🎶